船井幸雄氏は、言わずと知れた船井総合研究所の創業者です。

1933(昭和8)年、大阪府生まれ。

1956(昭和31)年、京都大学農学部農林経済学科を卒業した秀才です。

日本マネジメント協会経営コンサルタント、同理事を経て、1970年に株式会社日本マーケティングセンターを設立します。

1985(昭和60)年、社名を「株式会社船井総合研究所」に変更します。

1988(昭和63)年、経営コンサルタント会社として世界で初めて株式を上場します。

2014(平成26)年、数々の業績を遺して1月19日に死去されました。

船井氏の与えた影響はとても大きく、この世を去った後も、「経営指導の神様」として多くの経営者が手本としています。

その船井氏が、なぜネットワークビジネスをすすめるようになったのか、その理由を紐解いていきます。

クチコミと自主性の時代

船井幸雄氏は数々の著作を遺しています。

その中の一つ「21世紀は『クチコミ』と『自主性』の時代−船井幸雄が斬るネットワークビジネス」(徳間書店刊)で、船井氏は次のように述べています。

ネットワークビジネスを初めは胡散臭いビジネスと思っていましたが、調査するに従って、そのマーケティング手法に未来の姿があるとして、この新しいビジネスマーケティングシステムに注目しました。

私は、21世紀は「クチコミと自主性の時代」になると思っています。既に数百万人が日本でネットワークビジネスに携わっており、これから10年、最も注目でき、伸びるビジネスのような気がします。

船井氏自身は、ネットワークビジネスに携わった経験はないようです。

しかし、ネットワークビジネスに対してポジティブな見解を持っていることが分かります。

近年、クチコミはビジネスとして定着しました。

食べログを中心としたグルメ情報口コミサイト。

転職会議を始めとした会社情報口コミサイト。

「良いものは誰かに伝えたい」

ネットワークビジネスができるよりもずっと以前から、私たちは、自分が納得したもの、良いと確信できたものを自分の大切な人へ伝えてきました。

「クチコミと自主性の時代」

ネットワークビジネスは、私たちの大切な人に対する善意をビジネスという形に昇華して、クチコミの持つ力を活かすものです。

ですから、その力を真っ当に使うための「自主性」はとても重要です。

船井氏が掲げる条件とは?

船井氏は、ネットワークビジネスにポジティブな見解を持つ一方、決して諸手を挙げて認めていたわけではありません。

21世紀に生き残るネットワークビジネスとして、船井氏は次の5つの条件を挙げています。

① 付き合う者を害さない

② 付き合う者を良くする

③ 高品質で安全、そして安心できる

④ 単純で万能である

⑤ 経済的である

この5つの条件をすべて充たすネットワークビジネスは、一体何社あるでしょうか?

① 付き合う者を害さない

提供する側も、提供される側も共に幸せになる。

これは、ビジネスでなくとも、人として認められるための条件とも言えます。

たとえ、犯罪ではなくても、信用は本当に大切です。

信用を失ってしまったら、犯罪を犯していなくとも、社会で生きることが難しくなります。

② 付き合う者を良くする

「相手の生活の質を向上させる」

商品やサービスを提供するのですから、非常に大切なことです。

生活の質が向上すれば、精神的にも安定します。

生活の質、そして、心が安定することで相手の人生も良くなっていきます。

③ 高品質で安全、そして安心できる

ネットワークビジネスで製造される商品、そして提供されるサービスは

「広告宣伝費」

が不要であるため、高品質であるとよく言われます。

もし、それが本当であれば、安心して利用できるでしょう。

④ 単純で万能である

ネットワークビジネスのビジネスモデルは

「模倣」

のビジネスであると言われます。

先人から受け継がれた「成功するやり方」を、後に続く人が真似をするだけでいいのです。

ただし、その時代に合ったやり方であることが重要です。

⑤ 経済的である

ネットワークビジネスは、戦後のアメリカで広がったものです。

最初は、一般家庭の主婦が中心でした。

主婦が始めるのですから、お金がかかるものなどあり得ません。

あまりに高額な出費が必要になると、家計が火の車になるからです。

口コミ集客MLMは?

船井氏の掲げる5条件。

その条件が、現代の口コミ集客ネットワークビジネスでは満たされているのでしょうか。

5条件を満たさないネットワークビジネスは、時代に合わないということになります。

①付き合うものを害している

1つ目の条件は

「付き合うものを害さない」

でした。

しかし、多くの口コミ集客ネットワークビジネスでは、相手がネットワークビジネスに興味があるかどうかは関係なしに

「コロナで仕事がどうなるか分からないですよね」

「ネットワークビジネスならすぐに稼ぐことができますよ」

と言葉巧みに登録させています。

最初は、その言葉を信じて登録しました。

しかし、実際に活動してみるとなかなか上手くいきません。

「言ってたことと違うじゃないか!」

「どうしてそんなことをしなきゃならないの?」

と、会社やグループの方針に疑問を持つことが多くなります。

お金が稼げるようになるところか

「あの商品は買ったことありますか?

「出来るだけ多くの商品を買って試しましょう」

と、別に使いたくもない商品を買わされ、お金がどんどん出ていく始末。

「私はカモにされただけだった!」

ということに気づき、自分が被害者となってしまったことに気づきます。

②付き合う者を突き落とす

「すぐに稼げるようになる」

「チーム戦だからあなたが頑張らなくても大丈夫」

そんな言葉を信じさせた結果、どうなるか。

相手は、高額なお金を支払って登録してしまった。

相手は、身近な人にしつこく登録を勧めて人間関係を失った。

相手は、会社にも知られてしまい退職を迫られた。

あなたは良かれと思ってしたことが、相手を追い詰めることになってしまいました。

一時期このような問題が多くありました。

そのため、さすがにこうした強引な勧誘活動は鳴りを潜めました。

しかし、似たような状況を生み出してしまうことが、全く無くなったということではありません。

③「日本の会社=高品質」ではない

一時期、日本で作られた製品は

「世界一高品質」

と謳われた時代がありました。

特に電化製品。

しかし、失われた30年を経て、日本製であることが高品質であるという時代は終わりました。

例えば、ネットワークビジネスで良く扱われるサプリメント。

日本にある会社のサプリメントは、当然厚生労働省の基準に従うことになります。

ところが、欧米で採用されている基準は日本の

「100倍以上厳格」

な製造基準を遵守して製造されています。

本当に品質のよりサプリメントを飲みたいなら、欧米製のものを

「個人輸入」

した方がいいのです。

④単純だが再現性なし

口コミ集客ネットワークビジネスの多くでは、先人がしてきたことをそのまま教えています。

でも、よく考えてみましょう。

口コミは、第二次世界大戦後に考え出された手法です。

約80年の間に、ネットワーカーはどれだけ増えましたか?

むしろ、ネットワークビジネスを始める人を探す方が難しいくらいです。

そんな時代にも、80年前と同じやり方をする。

そのやり方に「再現性」はありません。

口コミで登録してくれる確率は、ゼロに近いからです。

これだけネットが利用されている時代に、今でも口コミで集客をする。

これを

「時代錯誤」

というのです。

⑤高額な負担をさせる

口コミ集客ネットワークビジネスの多くは、登録に少なくとも

「数万円」

という高額なお金が必要になります。

なぜ、そんな高額なお金が必要なのでしょうか?

商品自体が高いから?

日本の製品が高品質であるとは言えないと、先程もお伝えしました。

「高品質だから高いのは当たり前」

ということは、もう通用しない時代です。

高額なお金が必要な製品を、長く買い続けることができるでしょうか。

ネットワークビジネスは、毎月流通が起こるからこそビジネスになります。

毎月何万円も支払い続けたら、ビジネスを続けることができません。

だからインターネットを活用すべき

ネットワークビジネスは、製品の愛用者がご近所さんにも教えてあげたいと思う善意の行動を、ビジネスに昇華させたものがそもそもの始まりです。

ですから、仲間を増やしたいと思うとき

「相手がネットワークビジネスに興味を持っている」

「相手がネットワークビジネスを始めたいと考えている」

ことが必要最低限の条件になります。

全く興味も関心もない相手を勧誘しようとするから、ネットワークビジネスであることを隠したり、周囲の人の迷惑をかけるようなやり方をしてしまうのです。

周囲の人達に迷惑を掛けてしまうやり方は、誰も幸せにしません。

インターネットを活用することで、ネットワークビジネスに興味がある人の方からアプローチしてもらうことができます。

興味のある方が多いので、ネットワークビジネスであることを隠す必要も、嘘を必要もありません。

インターネットを活用すれば、興味ある人と話すとき互いの予定を合わせやすくなります。

遠い場所に住んでいる人とも、容易にコミュニケーションを取ることができます。

だからこそ、インターネットを活用した集客システムが重要になってくるのです。

まとめ

船井幸雄氏が、著書の中でネットワークビジネスを薦めているのは驚かれたことでしょう。

ただし、多くのネットワーカーが用いている手法、多くのネットワークビジネス主催会社のあり方は、船井幸雄氏の掲げる条件を充たしているとは言えないこともまた事実です。

なぜなら、多くのネットワークビジネスではインターネットを活用することを禁じているからです。

しかし、インターネットを活用して活動できるネットワークビジネスはあります。

インターネットを通して日本だけでなく世界に発信できるネットワークビジネス。

だからこそ、船井幸雄氏の掲げる5つの条件を充たすことが可能になるのです。