2020年、東京オリンピック開催のこの年に、世界を騒然とさせているのが

「新型コロナウィルス(COVID-19、コビッド19)」

中華人民共和国の湖北省にある、武漢という地方都市から広がったと言われている新型コロナウィルス。

感染拡大を食い止めるため、中国政府は武漢市を完全に封鎖するなど強硬策を採ったことも話題になりました。

しかし、そんな中国政府の努力をあざ笑うかのように、ウィルスは世界へ広がってしまいます。

中国国内にとどまらず、世界の主要国で感染者が確認されており、日本国内でも死者が出てしまいました。

これだけ聞くと

「もうすでにパンデミックが起きてるんじゃないの?」

と、あなたは思われたかもしれません。

しかし、WHO(世界保健機関)が2020年2月4日に公式見解として、新型コロナウィルスは

「エピデミック(特定の地域を中心に一時的に流行していること)」

であると発表しています。

一時は、発生原因を突き止めようとする動きもありましたが、中国以外にも広がり始めたことから

「原因追及」から「拡大防止」

へ舵が切られたようです。

世界各国でもワクチン開発や有効薬の選定が急ビッチで行われ始めました。

なぜ新型なのか

私たちが罹患することのある「風邪」

国立感染症研究所によれば、風邪の原因のうち最大35%は

「コロナウイルス」

によるものです。

6種類あるコロナウイルス

コロナウィルスには6種類あるということをご存じでしたか?

4種類は誰もが感染するウイルス

2種類は近年発見された重症化するウイルス

これらをまとめて「コロナウィルス」と呼んでいます。

風邪のコロナウイルス

誰もが感染することのある風邪を引き起こすコロナウイルス。

学術的には「Human Coronavirus」といい「HCoV」という略語が用いられます。

4種類のコロナウイルスとは

①HCoV-229E(発見:1960年代)
②HCoV-OC43(発見:1960年代)
③HCoV-NL63(発見:2000年代)
④HCoV-HKU1(発見:2000年代)

であり、ごく一部を除いて重症化することはほとんどなく、数日で回復します。

重症化するコロナウイルス

一方、重症化するコロナウイルスは近年発見されたものであり、マスメディアでも話題になったものもあります。

①重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)

いわゆる「SARS(サーズ)」です。

2002年から2003年にかけて世界的に話題になり、日本でもマスメディアが取り上げていました。

覚えている方も多いのではないでしょうか。

当初はハクビシンが宿主として疑われていました(下の写真)。

しかし、その後の調査で自然宿主はキクガシラコウモリと考えられるのが一般的となりました(下の写真)。

SARSは、2002年に中国・広東省で確認されてから、30を超えるの国と地域で感染が確認されました。

感染者8,069人

死者775人(致死率9.6%)

死亡した人の多くは高齢者や、心臓病、糖尿病等の基礎疾患を前もって患っていた人でした。

子どもには殆ど感染せず、感染した例では軽症の呼吸器症状を示すのみでした。

②中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)

2012年にサウジアラビアで確認され、中東地域を中心に27か国で一時的に流行しました。

本来はヒトコブラクダ(下の写真)に風邪の症状を引き起こすウイルスですが、まれに人へ感染して重症化します。

感染者2,494人

死者858人(致死率34.4%)

数字だけを見ると恐ろしいウイルスのように思われるかもしれません。

しかし、その後の調査で、中東の一部の人は抗体を持っていることが判明しました。

抗体を持つ人もいるため、実際の感染者は数万人規模であったと考えられています。

動物コロナウイルス

コロナウイルスは、私たちの周りにいる家畜や野生動物にも感染します。

イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、ニワトリ、ウマ、アルパカ、ラクダなどの家畜に加え、シロイルカ、キリン、フェレット、スンクス、コウモリ、スズメ。

それぞれの動物に固有のコロナウイルスが確認されています。

これらの動物コロナウイルスは、それぞれが独特な特徴を持つため、種を超えて感染することは極めて稀なことです。

あてはまらないから「新型」

新型コロナウイルス(COVID-19)は、これらのウイルスに当てはまらないからこそ

「新型」

と呼ばれています。

コロナウイルスではありますが、その感染力や毒性など発見されてから日が浅いため、何も分かっていません。

ですから、世界中の人が心配し警戒することになってしまったのです。

3種類の「阻害薬」

ウイルス(主にインフルエンザ)を治療するために用いられる薬は大きく3種類に分けられます。

M2蛋白機能阻害薬

ウイルスは、健康な細胞に取り付いて入り込んだ後に、自身の細胞膜を破ってウイルスの遺伝子情報の束(RNA)を健康な細胞内に放出します。

これを「脱殻」といいます。

この脱殻を阻止するために働くのが「M2蛋白機能阻害薬」です。

代表的な薬品は「シンメトレル」

ただし、この薬はインフルエンザの「A型」だけに効く薬で、B型・C型には効きません。

ですから、使える場合が限定されてしまいます。

ノイラミニターゼ阻害薬

抗インフルエンザ薬で最も知られているのが、この種類の薬です。

健康な細胞の中で新たに作られたウイルスが、健康な細胞を破って出ようとするときに

「ノイラミニターゼ」

という酵素を放出して健康な細胞の外に出ます。

その酵素の働きを阻止して、ウイルスが外に出ないように封じ込めるために開発されたのが

「ノイラミニターゼ阻害薬」

です。

有名な薬品として挙げられるのが

「タミフル(内服薬)」
「リレンザ(吸入薬)」

しかし、タミフルなどには重篤な副作用も報告されており、どんな人に副作用が出やすいのか正確に把握することは難しいのも事実です。

また、ノイラミニターゼ阻害薬は

「外に出るのを抑える」

ための薬であって、健康な細胞内でウイルスが増殖することを抑えることができません。

薬の有効性が

「発症から48時間以内」

と限られているのも、ウイルスが増殖しすぎると薬の効果がなくなってしまうからであると考えられます。

そのため、ウイルスの増殖自体を抑える必要があることは、素人目にもわかります。

RNAポリメラーゼ阻害薬

ウイルスが増殖するときには、自身のDNAを複製してほぼ同じ構造を持つRNAを作り、それを核として蛋白質を合成します。

DNAを複製してRNAを作る過程のことを

「転写」

といいます。

この転写をするときに働く酵素が

「RNAポリメラーゼ」

です。

このRNAポリメラーゼが働かないと、ウイルスは増殖することができません。

そこに目をつけて開発されたのが

「RNAポリメラーゼ阻害薬」

です。

日本で使えるRNAポリメラーゼ阻害薬は

「アビガン(内服薬)」

です。

アビガンは、富士フィルム傘下の富山化学工業が開発・製造しています。

富山と言えば「薬売り」が有名です。

アビガンは、ウイルスの増殖自体を抑える効果があるので、今後抗インフルエンザ薬としてだけでなく、あらゆるウイルスによる感染症を治癒することが期待されています。

インフル以外にも効く?

「なぜインフルエンザの薬が新型コロナウイルスにも効くの?」

と、あなたは思われたかもしれません。

なぜなら、インフルエンザも新型コロナウイルスも

「ウイルス」

だからです。

ウイルスであるということは、ウイルスが増殖し発症する過程が基本的に変わりません。

だから、効果が期待できるのです。

その点を、ご説明していきます。

ウイルスに罹患する過程

先程示した図をもう一度見てください。

ウイルスに感染して発症する過程をたどると

①吸着
ウイルスが健康な細胞に取り付きます。

②侵入
健康な細胞に入り込みます。

③脱殻
健康な細胞内にウイルスが自身のDNAを放出します。
脱殻を止めるのがM2蛋白機能阻害薬でした。

④転写(複製)
ウイルスのDNAがRNAを複製し増殖します。
転写を止めるのがRNAポリメラーゼ阻害薬でした。

⑤合成
複製されRNAを核に蛋白質を合成し新たなウイルスが作られます。

⑥遊離
新たなウイルスが健康な細胞から外へ出ていきます。
遊離を止めるのがノイラミニターゼ阻害薬でした。

という段階になります。

この説明は、インフルエンザに関して行われることがほとんどですが、ウイルスである以上、エイズであろうが、エボラ出血熱であろうが変わりません。

新型コロナウイルスも然りです。

ただ、治癒するためのアプローチが薬によって異なるだけです。

詳細は専門家に譲りますが、基本的なことは理解しておいて損はありません。

なぜ手に入らないのか?

「アビガンが効くんだったら、すぐに承認して売り出せばいいのに。」

と、あなたは思ったことでしょう。

アビガンの効果を知った人の多くはそう思っています。

しかし、現状アビガンは市販されることはありません。

「条件付き承認」

と、厚生労働省が決めているからです。

「『条件付き承認』ってどういうこと?」

と、あなたは思われたかもしれません。

いくつか条件はありますが、重要なのは

「厚生労働大臣が要請しない限り、製造はしないこと」

こんな条件が付くのは異例です。

なぜこんな条件が付けられたのか。それは

「動物実験の段階で催奇形性の可能性があるため」

というのが大きな理由の一つです。

「催奇形性」とは、胎児の遺伝子に異常が生じて、通常とは異なる見た目になってしまうことを言います。

しかし、厚生労働省は、通達の中でこう付け加えています。

「妊婦あるいは妊娠している可能性のある女性には投与しないこと」
「投与を受けた女性は、性交渉をする場合、投与から7日間は妊娠に配慮して性交渉をすること」
「投与を受けた男性は、性交渉をする場合、投与から7日間は避妊具をつけて性交渉をすること」

妊婦に投与しないことは当然として、投与から最低7日間性交渉に配慮すれば、催奇形性は予防できるということになります。

にもかかわらず

「厚生労働大臣の要請がない限り、製造はしないこと」

という条件が付くのはあまりにも不自然です。

タミフルは、投与後の異常行動など大きな副作用があり、社会問題にもなったにもかかわらず、今でも普通に売られています。

性交渉の時期さえコントロールすれば、催奇形性などの重篤な副作用が起こりにくいアビガンが、国の要請がなければ製造されない。

常識的に考えて、納得のいく話ではないことは明らかです。

不可解なマスコミ報道

あるワイドショーにアビガンの開発者が出演したときの動画です。
(削除されることがありますので、削除された場合は検索してください)

アビガンの説明は28:20頃からです。

「アビガンは、すべてのRNAウイルスに効く」

と説明を始めた開発者の白木教授。

これに対して司会者は、話を続けようとする白木教授の話に割り込み

「効くかどうかわからないけど、先生の中では効く可能性があんじゃないかという・・・」
「これは白木先生の私見だけれども・・・」

と、あくまでも一個人の私見として話を進めようとしています。

これがマスメディアの姿勢です。

司会者は、あくまでもマスメディアを代弁しているにすぎません。

実際のところ、テレビのニュース報道でアビガンについて語られたことはほとんどありません。

心ある医師は、アビガンの必要性について十分認識しています。
(この動画も削除される可能性があります)

多摩境内科クリニックの福富院長は、アビガンの有効性を自ら動画にして伝えています。

こうした心ある医師の取り組みも、マスメディアは全く取り上げません。

「国が異例ともいえる条件を付けている」

「マスメディアが一切報道しない」

この状況を「普通」と呼ぶにはあまりにも程遠いと言わざるを得ません。

インフルエンザを侮らない

新型コロナウイルスにばかり目が行きがちですが、インフルエンザを侮っていはいけません。

「新型」

ということで、恐怖心を持ってしまうことは仕方ないことかもしれません。

マスコミ報道も、結果として恐怖心をあおるものになっています。

ですが、インフルエンザは毎年流行し、少なくない死者を出していることを忘れてはいけません。

実際、ワクチンを打っていてもインフルエンザになってしまったという人が数多くいます。

ワクチンの有効性も疑われ始めています。

新型コロナウイルスとインフルエンザの予防には共通点があります。

まずは予防法をきっちり行い、日々の生活を見直すことで感染を防ぐことができます。

マスコミ報道に踊らされず、本当のところはどうなのかを自分で確かめる癖をつけて、自分の生活を守りましょう。