MLMの真実

ビットマスター破産にみる暗号通貨(仮想通貨)MLMの大きすぎるリスク

「暗号資産(仮想通貨)」

ビットコインが高騰して話題となり、コインチェックから580億円相当の仮想通貨が流出して、その問題点が浮き彫りとなりました。

一時期は下落していたビットコインなどの価格も多少持ち直し、最近では、Facebookが仮想通貨「libra」を発行するとして話題になりました。

ここまで話題になりながら、暗号資産が国際的な決済手段として採用される方向に向かっているという内容のニュースを聞きません。

どうしてなのでしょうか?

ビットコインの価格が急上昇した後、日本でもネットワークビジネスの仕組みを利用した案件が見られるようになりました。

しかし、その多くは実態のつかめないものでした。

その一例として、今回のビットマスターの破産を取り上げ、暗号資産、そして暗号資産を利用したネットワークビジネスがいかにリスクの大きいものなのか、検証していきます。

ビットマスターについて

すでに破産していますが、ビットマスターについて知ることは重要です。

会社概要

サービス名ビットマスター
運営会社株式会社ビットマスター
責任者西 貴義
電話番号050-6865-5549
会社所在地鹿児島県鹿児島市薬師1丁目18-13 M2ビル
事業内容・仮想通貨専用ATMの販売
・独自の決済システムの販売
・BTCマスターカードの開発
・専用の決済アプリの開発
・BMEXなる仮想通貨取引所の運営

破産手続開始決定

ビットマスターは、令和元年11月22日に破産手続開始決定を受けています。
(東京地方裁判所令和元年(フ)第8370号)

破産管財人は次の通りです。

破産管財人:伊藤 尚弁護士(阿部・井窪・片山法律事務所)
事務所住所:〒104-0028 東京都中央区八重洲2丁目8番7号福岡ビル
電話番号:03-3273-8179(平日午前11時~16時まで)

注目すべきは、破産に至った理由です。

公式サイトに記載されている破産理由は

ビットコイン相場が上昇したことにより、会員の皆様よりお預かりしていたものと同数のビットコインの調達が困難になったことが挙げられます。

となっています。

一見、当たり前の理由のように思えます。

しかし、考えてみてください。

顧客が指定する暗号資産を買うとき、1単位当たりの値段が示され、買う量に応じたお金が支払われます。

注文した瞬間に決済が成立しているので、顧客は指定した量の暗号資産を購入できているはずです。

ところが、ビットマスターの説明によれば、実際には注文した瞬間に決済されていなかったということになります。

注文した瞬間よりも後で決済されたことで、顧客が支出した金額よりも大きな金額が必要となった。

もちろん、顧客の購入資金では足りません。

顧客用の画面では、購入した量の暗号資産が表示されているが、実際には購入されていなかった。

仮に、購入されたとしても、その際には他の顧客の資金が流用された可能性があります。

あるいは、画面に表示されている相場は過去のもので、実際には、顧客の資金では不足していた。

にもかかわらず、画面上は購入した量の暗号資産を表示して、実際には購入せず、資金を他の用途へ流用した可能性もあります。

これらは、いずれも推測でしかありません。

ただ、ビットマスターが顧客に対してどのような説明をしていたかによって、今後、業務上横領罪などで刑事告訴もされる可能性も十分考えられます。

刑事事件となった場合には、破産に至った経緯も解明されることでしょう。

ビットマスターへ出資していた顧客の動向を注視すべきでしょう。

別のMLM運営の過去

株式会社ビットマスターは、平成29年5月1日に商号変更して、現在の名称となりました。

次の画像は国税庁の法人検索のものです。

商号変更前の名称は「株式会社ユートク」。

株式会社ユートクは、福利厚生を提供するネットワークビジネス「安心生活ゆいの会」を運営していました。

ゆいの会自体はすでに廃業となっていますが、サービス内容の一部が、Mixiのコミュニティに掲載されていました。

画像が見えにくいので、以下に改めて記載します。

「ゆいの会」とは

「ゆい」は「結」つまり皆の力を結んで大きな力とする事です。
ボランティア団体作りへの参加呼び掛けです。

「ゆいの会」の目的

「ゆいの会」は「超高齢化社会」に備える団体作りを目指しています。
将来具体的な施設作りとして「C&C(コミュニケーション&ケア)センター」全国設置が目標です。

会員の特典(サービス)

通販による激安ショッピング
交通反則切符での反則金納付後に半額支援
激安パソコンの提供
業者のオークション利用によるお得な車売買
旅行代理店資格による激安旅行
まさかの時のお葬式での援助サービス

基礎会員だけの生活補助支援ポイントを受け取れます

基礎会員拡大に協力した会員には大きなポイント支援も有ります

「ゆいの会」は元気なお年寄り、生き甲斐の有る人生を過ごせる、素晴らしい理想の団体です。
今の暗い社会情勢を少しでもより良い社会へと変えられたら良いと思いませんか!?
そう思われた方は是非こちらのコミュニティーに参加なさって下さいね。

ゆいの会が廃業したのは約12年前ですが

「交通反則切符での反則金納付後に半額支援」

は、常識的に考えて疑問の残るサービスですし

「旅行代理店資格による激安旅行」

と謳っているわりには、代理店資格の登録番号を掲載していません。

これだけを見ても、内容的に信頼できるネットワークビジネスではなかったことが窺えます。

まとめ

ビットマスターは、ゆいの会で失敗してから数年後立ち上げられました。

福利厚生で失敗したため、当時話題になっていた暗号資産(仮想通貨)に目を付けたようです。

しかし、ビットマスターがどれだけ危険なMLMだったのか。

暗号資産(仮想通貨)のネットワークビジネスが、どれだけリスクの高いものであるか、ビットマスターの報酬プランを見ることでより理解できることでしょう。

報酬プランについて

それでは、ビットマスターの報酬プランについて見ていきましょう。

ビットマスターの報酬プランでは、数種類のボーナスがありますが、ここでは重要なものだけ見ていきます。

4つの登録コース

ビットマスターの報酬プランでは、4つのコースが存在しました。

①ユーザー(以下「Ur」といいます。)
②ビジネスパートナー(以下「BP」といいます。)
③スペシャルパートナー(以下「SP」といいます。)
④スペシャルシルバー(以下「SS」といいます。)
※Urは正式なコースではありません。

それぞれの登録手数料は次のとおりです。
※別途、月会費12,960円が必要

①Ur・・・  10,800円
②BP・・・  77,760円
③SP・・・362,000円
④SS・・・992,000円

金額を見て驚きです。

登録について費用が掛かること自体が驚きですが、その金額の高さにはもっと驚きます。

登録時に1万円以上必要とするものは、ネットワークビジネスとしては「高額」であるといってよいでしょう。

SSに至ってはほぼ100万円です。

開いた口が塞がりません。

タイトルと計算方法

ネットワークビジネスの形式を採用しているので、当然にタイトルがあります。

①ビジネスメンバー(BM)
②シルバーエージェント(SA)
③ゴールドエージェント(GA)
④ルビーエージェント(RA)
⑤プラチナエージェント(PA)
⑥ダイヤモンドエージェント(DA)
⑦ダイヤモンドマネージャー(DM)

昇格条件と還元率は以下のとおりです。

①BM(10%): 初期タイトル
②SA(12%): 少ないチームが6000P(SPなら3000P)で達成
③GA(13%): 少ないチームが1万5000Pで達成
④RA(14%): 少ないチームが3万Pで達成
⑤PA(15%): 少ないチームが6万Pで達成
⑥DA(16%): 少ないチームが12万P、ユニレベルで2系列にPAを育成で達成
⑦DM(16%): 少ないチームが12万P、ユニレベルで3系列にDAを育成で達成

ここで「ポイント」「チーム」「ユニレベル」という言葉が出てきました。

一つずつ説明していきます。

ポイント

ポイントは、最初に選択したコースごとに異なります。

ビットマスターの報酬プランでは、紹介者が登録したときにもらえるポイントが異なります。

①BP・・・  600P
②SP・・・ 3000P
③SS・・・ 6000P

つまり、コース選びでより高額なコースを選ぶと、リクルートしたときにもらえるポイントが高くなるので

「高額なコースで登録しても、紹介者を出せば、すぐにランクが上がって収入を取れるようになる」

というトークが繰り広げられたことは容易に想像できます。

チーム

『少ない』チーム」

という言葉で気づいた方もいらっしゃるでしょう。

ビットマスターの報酬プランでは、「バイナリー」の報酬プランが採用されています。

バイナリーとは

左右の2系列のみで構成されており、小さいグループが報酬計算の基礎となるプラン

のことをいいます。

詳細は別の記事に譲りますが、バイナリーの大きな欠点の一つとして

左右いずれかのグループが大きくなり、小さなグループが大きくならないため、報酬に反映されない

というものがあります。

つまり、どれだけ紹介者を出したところで、何百人とリクルートできなければ大きな収入にならないということになります。

ユニレベル

ビットマスターの報酬プランでは、バイナリーのほかにユニレベルも採用されていました。

ユニレベルとは

各段に設定されている還元率が適用され、適用はグループではなく個人単位で適用されるプラン

のことをいいます。

ビットマスターのユニレベルは、シルバーエージェント(SA)以上になることで適用され、次のとおり還元率が設定されていました。

1段目: 10%
2段目: 5%
3段目: 5%
4段目: 5%

しかし、たった4段、しかも、還元率も合計25%と極めて低い還元率です。

この低い還元率を、どのように納得させたのか不思議でなりません。

提供サービスの不備

ビットマスターでは
「暗号資産ATMのオーナーになれる」
「ATMで暗号資産を引き出す人から手数料を得られる」
ことを売りにしていたようです。

しかし、実際には、暗号資産ATMの設置事業は何ら進んでいなかったようです。

仮想通貨ATMの稼働状況を調査するCoin ATM Raderで検索すると、確かに世界では6300台以上のATM(ビットコインATM)が存在します。

ところが、日本だけに限定すると、その数はわずか2台です。

地図を見ると、福岡県に2台あるのみとなっています。

ただし、その2台も現在は営業停止状態であり、利用できないとのこと。

明らかにサービスが提供できない状態であったことが分かります。

まとめ

実際に暗号通貨(ビットコイン)ATMサービスが提供されていないのに、資金だけがビットマスターに集められる。

提供できるサービスがないのに、人を使って資金だけを集めている。

これでは

「ネズミ講」

と思われても仕方ないといえます。

ネットワークビジネスは、提供される商品やサービスがあってはじめて成り立つ合法なビジネスです。

このように、ネットワークビジネスの手法のみを悪用してグレーなビジネスをする会社が後を絶ちません。

こうした事件が発生することで、ネットワークビジネスに対する偏見が助長されることになるのは、非常に残念なことです。

 

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