美容機器などでネットワークビジネスを展開するYOSA

そのYOSAが、令和元年12月16日付で6ヶ月の業務停止命令を受けました。

YAHOOニュースでもトピックとして取り上げられています。

ネットワークビジネスの会社は年に数社ほど業務停止命令を受けています。

別の記事でもご紹介していますが、処分を受けたネットワークビジネスのリクルート方法について聴取された内容を読んでみると

「まだこんなことをしてるんだな」
「ネットワークビジネスが信頼されなくなってしまう」

という忸怩たる思いや、心配する気持ちなど、様々な思いが湧いてくると思います。

YOSAは、この処分について不服申立を検討しているようです。

では、なぜこのように行政処分を受けるネットワークビジネスが跡を絶たないのか、その背景を考えてみたいと思います。

業務停止命令って重いの?

背景を考える前に、そもそも

「業務停止命令って何?」

と、あなたは思われているかもしれません。

ですから、行政処分についてまずはご説明します。

行政処分の内容

ネットワークビジネスは法律上「連鎖販売取引」として特定商取引法に規定されています。

その連鎖販売取引について、法律に違反したと認められた場合、所管の行政庁は3種類の処分をすることができます。

1.指示
2.業務停止命令
3.業務禁止命令

3番目の「業務禁止命令」が一番重く、1番目の「指示」が一番軽いものです。

とはいえ、「指示」が出されるということは、行政庁が
「あなたの会社のやり方は法律に違反している」
「改善しないともっと重い処分が下る」
と警告をするようなものです。

サッカーで言えば、試合中にイエローカードを出される、あるいは、これまでの試合でイエローカードを受けた数が、あと1枚で次の試合に出られなくなる、というところでしょうか。

要するに、「指示」であっても、その意味するところは非常に重いものです。

俗な言い方をすれば
「お上に目を付けられている」
状態です。

そんな状況でも同じようなリクルートを繰り返していると、より重い処分が下ることになります。

もちろん、「指示」がなくても一発で「業務停止命令」や「業務禁止命令」になることもあります。

近年は「指示」の出される場合は多くありません。
いきなり「業務停止命令」が出される場合が多くなりました。

それだけ、悪質な業者はまだあるということでしょう。

処分を受けたらどうなる?

業務停止命令には期間が設けられています。

最大で24ヶ月(2年)です。

近年では、15ヶ月の業務停止命令が最長です。

業務停止命令を受けるとできなくなること、それは
「新規顧客の受付停止」
です。

ネットワークビジネスに限りませんが、新規の顧客を開拓して利益を上げるからこそ、会社は存続することが可能になります。

既存の顧客からの売り上げは確実に見込めます。

ただ、利益をより多く上げるためには、それなりに経費をかけなければなりません。

その原資は、やはり新規顧客からの売上ということになります。

また、業務停止命令を受けてしまうと、レピュテーションリスクが高まります。
いわゆる「風評被害」というものです。

ただでさえ、世間的に評判の悪いネットワークビジネスなのに、国から行政処分を受けてしまった。
このダメージは計り知れません。

既存の会員も離れてしまう可能性も高まります。

ですから、多くの会社が口コミ集客のみで、ネット集客が禁止されているのは、こうしたリクルート活動による法律違反を助長しかねないからです。

つまり、会員の統制が取れていないということです。

行政処分を受ける背景

行政処分を受ける背景としては
「会員の統制が取れていないこと」
に尽きるのではないでしょうか。

では、なぜ統制が取れないのか考えてみたいと思います。

物理的に不可能

小さな会社なら数百人、大きな会社なら何十万人と会員がいます。

これに対して、会社の従業員は小さいところで数十人、大きな会社でも数千人程度しかいません。

それだけの人数で、会員の動向をすべて把握することは極めて困難です。

ネットを利用した管理システムなどが導入されたという話を聞いたこともありません。

口コミ集客ネットワークビジネスのほとんどは、いわゆる「トップリーダー」と呼ばれる一部の人に、傘下の会員の管理を一任してしまっているのが現状です。

トップリーダーと言われていても、そこは一般人です。

コンプライアンスに関しては素人です。

普段、何十人、何百人といる傘下の会員が、どのようなリクルート活動をしているのかを把握することは難しいでしょう。

また、そもそも、彼らが教えているリクルート方法が法律に違反しているものであれば、目も当てられません。

法律に違反しているリクルート方法が、次から次へと伝わっていく。

これでは業務停止命令を受ける下地を、自らが作っていることになります。

口コミ集客であること

口コミ集客ということは、何もかも「直接」行う必要があります。

アポ取り
ネットワークビジネスの話
セミナーへのお誘い
etc・・・

現代であればLINEなどのコミュニケーションツールもあります。

ただ、最後に登録を促すときには、直接会って話すことが必要になります。
だから、ABCなどの手法が考えられました。

しかし、これはとてもリスクが高いということがおわかりになるでしょうか?

テレビ番組を考えてみてください。

もちろん、生放送もあります。

一方、ほとんどの番組は収録済みのものを放送しています。

なぜ生放送が少ないのか。

「売れっ子なら忙しいからでしょ。」
「時間を確保するのが難しいからでしょ。」

と、あなたは思われるかもしれません。

確かに、売れっ子の芸能人は各局が争奪戦になります。
だから、収録でないと調整がつかないという面もあります。

しかし、最大の理由は違うところにあります。
それは

「編集する必要がある」

ということです。

意外でしたか?

もちろん、番組を盛り上げるためのナレーションや効果音、テロップの挿入などが主な理由でしょう。

ところが、隠れた重要な目的があります。
それは

「法律や倫理規定違反にならないように管理するため」

というものです。

最近、芸能人がSNSで個人的に発信した内容が炎上し、その芸能人が活動を自粛することが頻発しています。

テレビ局は分かっているのです。
「口に出してしまったものは取り返しがつかない」
ということを。

だから、不適切な場面はカットする。
不適切な発言はカットする。

そのために編集をするのです。

ネットワークビジネスでも同じです。

法律に違反したリクルートをした事実は残ります。

口コミ集客の場合、相手と直接会うことが基本になる以上、リクルートするのも直接です。

ですから、一度してしまったこと、言ってしまったことは取り返しがつかないのです。

ここに、口コミ集客の限界があります。

時代はネット集客

現代は、インターネットなしには生活が成り立たないといっても過言ではありません。

小学生のお子さんから年配の方まで、1人1台以上スマホを持つ時代です。

通勤しながら動画を見る
歩いていてもLINEで連絡を取る

それが日常の光景になっています。

買い物もAmazonや楽天など、オンラインショッピングが主流になり、既存の小売店の売り上げは落ちる一方です。

これだけネットが生活に密着していながら、ネット集客を認めているネットワークビジネスはほとんどありません。

これからの時代は、ネット集客なしには成功はあり得ません。

口コミ集客の教訓を生かしつつ、ネットの特性を生かして、ネットワークビジネスに興味があり、やる気もある人を募ることが重要です。